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彦根IB邸リノベーション工事、始まりました

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今回から、湖岸沿いの別荘地にある、築30年物件のリノベーション工事をご紹介していきます。

4月の中旬に弊社に40歳前後のカップルが住宅相談にいらっしゃいました。面白かったのは、「新品でぴかぴかの家は要らない」と言って弊社モデルハウス(事務所から車で8分)をご覧にならなかったことです。それでも話は盛り上がって、本音のところを聞くと、2人家族なので広くなくてよく、物置や薪ストーブがあってもいい、ランドリー動線については特に興味はない、BinOのCAMPやスキップフロアに興味がある、というようなご要望でした。ご予算を考えると、うんと安い土地を仕入れて建物本体価格2000万前後の小さな新築平屋にするか、もう少し普通の大きさの中古建物付き土地を購入してリノベするか、になるだろうとお話してその時は終わったのでした。大多数のお客さんとは少し違うな…と思いながら土地探しをお約束し、銀行ローンのことなどもお伝えしました。

 

土地探しはお施主さんもご熱心で、こちらで探したり、先方の出してくるものをチェックしたりしましたが、結局一緒に土地調査に行ったのは1回だけでした。2土地を候補にして、弊社で不動産屋を予約し、湖岸沿いの中古戸建と、内陸部集落内の古民家の2件を同じ日に回って中まで見ましたが、湖岸沿いの物件に奥様がピピっときたようで、「これでいきたい」とささやかれて決まりました。4月の末くらいだったと思います。そのあとお施主さんは不動産屋(能登川のライトパスさん)と土地物件の購入手続きに着手され、弊社アレンジで滋賀銀とJAバンクの住宅ローン事前審査にも申請され、とんとん拍子で話が進みました。上左の写真がIBさんがご購入された湖岸沿い別荘地の住宅です。積水ハウスの築30年鉄骨造住宅、メーターモジュール、よく見るとかわいらしい外観。一番のハイライトは2階南側の格子窓でしょう(写真上右)。ちょっとアメリカン郊外住宅の趣があります。建物北側は道路に比較的寄っていて車が縦列駐車できるくらいの離れが確保されています。南側の庭は広大で、そのあとには樹林を挟んで湖岸道路なので、ロケーションは抜群です。湖とは300mくらいしか離れていませんから湖からの風が心地よいですし、道路とも緑を挟んでいるので、落ち着きがあります。周辺も結構作り込まれた別荘住宅が多い、面白いエリアです。

銀行のローン本審査が6月上旬、そのあと金消契約があり、お施主さんが土地を購入したのは結局7月下旬となりました。ただちに弊社でリノベに向けた内部解体工事に着手し、今日そのめどがついたので現場をお施主さんに見てもらった、という流れです。

土地456㎡、古家建物延床108㎡の物件が売りに出されていましたが、交渉の結果お施主さんは、残置物処分費を折半することも込みで売主から割引を得て、この古家付き土地を購入されました。また、総予算を積み増された結果、諸経費で取られる分を引いてリノベには結局税込み1000万円以上を回せるスキームが組めました。
最初、施主要望を全部入れた改築案を作成し見積をとったところ工事費が2000万円前後まで膨れ上がり、これでは収まらないとなって、ばっさばっさと査定を行いました。このへんはご主人の腹のくくり方が潔かったです。外構工事は半分に、屋根・外壁塗装は取りやめ、内窓全部取りやめ、薪ストーブ中止、など、今回あきらめても後からやれるアイテムをうまく切り分け、ほぼご予算にあった最終見積を作成することができました。

 

リノベはなかなか面白くなりそうです。改築前2階北東角から階段方向を見る(左)と内部解体後2階同視点(右)。階段まわりの腰壁角が共通で見えているのがお分かりになるかと思います。3ベッドルーム+多数収納だった2階を完全なワンルームにして、32畳を超えるLDKにします。オープンキッチンで、ソファやワークデスクも階段を中心にした大きなスペースに分散させる考えです。屋根は寄棟形状ですが、天井をはがしたらきれいな鉄骨トラスが出てきました。これがなかなか迫力あります。このあとトラスが露出する形で勾配天井を吊り、その上に断熱材を敷き込む予定です。

 

改築前2階階段上(左)と内部解体後2階階段上(右)。なかなか開放的なプランになりました。1階玄関から上がってくる風が、2階階段前の格子窓を開けておくとサーっと抜けていきます。



積水ハウスの鉄骨トラス。Cチャン抱き合わせの上弦梁、Lアングル抱き合わせの下弦梁。今でも充分頑丈そうです。野地板も漏水痕などなくきれいでした。カラーベストの屋根は4年ほど前に全部やり直したそうで、今回のリノベでは触らない予定。

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